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  ESSO試験体

2015/07/17

ESSO試験体

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日本初のESSO試験
ESSO試験とは、ESSO社が開発した大型の脆性破壊試験で、高速で試験部に突入する脆性き裂の拡大を阻止できる応力の上限を求める試験です。
日本初のESSO試験は東京大学船舶工学科でムソー工業の技術支援によって行われました。

【ESSO試験体】
 荷重負荷方向の長さは3 フィートから6フィート、幅は16インチから6フィートと大型の試験体を用いる。
 試験体両エッジの長さ中心にソーカットを入れ、一方を細いワイヤーと研磨 コンパウンドを用いてさらにカットする。

【ESSO試験】
 ESSO試験体を試験機にセットし、ワイヤーカットしたカット部を液体窒素で冷却。
 カット部が液体窒素温度に達すると、カット部にパワーガンで楔を高速で打ち込む。
これによって、ソーカット底に小さいき裂が発生する。反対側のソーカットは応力分布を対称にするために設けられている。
つぎに、ESSO試験体の長さ中心部に断熱ボックスを付け、液体窒素で冷却された乾燥窒素をボックス内に送ってESSO試験体の 幅中心部を所定の試験温度に冷却する。
ESSO試験体が試験温度に達したら、ESSO試験体に所定の荷重を加え、ふたたび、パワーガンで楔を打ち込む。

もし破壊が起こらなけ れば、荷重を増加し、楔を打ち込む。これを破壊が起こるまで繰り返す。
臨界温度以下では、破壊応力の再現性は比較的優れており、楔を打ち込む回数によらない。
一回目の楔打ち込みで破壊が起これば、より低い応力レベルから試験をやり直し、破壊が伝播しない最低応力を求める。