複合材料特集


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複合材料特集

複合材料に対応できる試験片・試験治具の製作会社をお探しの研究開発担当の方へ

 
CFRP‧GFRPなど複合材料の加工は、一般的な金属加工とはまったく異なる技術が求められます。複合材料の試験片加工や試験治具の設計・製造を得意としているムソー工業では、2000年代初頭から数多くの複合材料を扱ってきました。20年以上にわたる実績と経験をもとに、複合材料の特徴や試験片の選び方、加工の注意点などを紹介します。

複合材料(複合材)とは?

複合材料(複合材)とは、性質の異なる2種類以上の素材を組み合わせることで、それぞれの長所を引き出した材料です。一般的には、繊維や粒子などの「強化材」と、樹脂や金属、セラミックスといった「基材」を組み合わせて作られます。

<複合材料の基本構成>
強化材:炭素繊維‧ガラス繊維‧アラミド繊維‧炭化ケイ素繊維など
基材(マトリックス):エポキシ樹脂‧ポリイミド‧アルミニウム‧チタン‧セラミックスなど

単一の材料では達成できない「軽量かつ高強度」「耐熱性と成形自由度の両立」といった特性を実現できることから、航空宇宙‧自動車‧スポーツ用品‧医療機器‧エネルギー分野など、高性能が要求されるあらゆる産業で急速に普及しています。これに伴い、複合材料の強度・耐久性・疲労特性を確認するための材料試験の重要性も高まっており、高精度な試験片・試験治具の需要が増加しています。

試験で使われる複合材料の種類

複合材料にはどのような種類があるのでしょうか。材料試験の現場でよく取り扱われる代表的な複合材料とその特徴を5つ紹介します。

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)

 
鉄の約4倍の比強度(材料の引張強度を密度で割った値)を持ちながら、重量はその約4分の1。航空機・自動車・スポーツ用品などに広く使用される代表的な複合材。

GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)

電気絶縁性に優れ、比較的低コストな複合材料。風力発電ブレード・船舶・建材など幅広い用途に使用されている。

AFRP(アラミド繊維強化プラスチック)

耐衝撃性・防弾性に特化した素材。防護装備・航空機内装・スポーツヘルメットなどに採用される。

CMC(セラミック基複合材料)

 
1,000℃を超える超高温環境での使用に耐えられる耐熱性を備えている。航空エンジンのタービン部品など最先端用途で注目を集めている。

MMC(金属基複合材料)

 
アルミニウム等の金属に炭化ケイ素粒子を複合した素材で、高剛性・高熱伝導性が求められる電子基板・精密機器に用いられる。

複合材料の特徴と加工の難しさ

材料試験を行う際、複合材料は金属と根本的に異なる「壊れ方」をします。金属加工の常識がそのまま通用しないため、専門的なノウハウを持たない加工業者では対応できないケースも少なくありません。ここでは、複合材料が備える具体的な特徴と加工が難しい理由を紹介します。

工具の異常摩耗

CFRPに代表される炭素繊維は、セラミックに近い硬さを持ちます。金属用の工具ではわずか数個の穴を空けただけで刃先が丸まり、精度を維持することが困難なため、ダイヤモンドコーティング等の専用工具が必須です

層間はく離(デラミネーション)

複合材料は複数の層を積み重ねた構造を持つため、穴あけや切断時に出口側の層がめくれる「はく離」が発生します。送り速度・切削圧の精密な管理が不可欠です。

熱による基材(樹脂)の変質

樹脂系の基材は、摩擦熱で溶けたり変質したりします。通常の切削油を使えない素材も多く、乾式加工とエアブローの組み合わせなど、素材に合わせた冷却方法の選択が重要です

異方性による不均一な特性

複合材料は繊維の積層方向によって強度・剛性・切削抵抗が変わります。こうした性質のことを「異方性」と言いますが、これにより試験片の採取方向が試験結果を左右するため、図面解釈と素材構造の理解が同時に求められます。

微細粉塵の発生

炭素繊維の削り粉は目に見えない微細な粒子として飛散します。作業者の健康管理や精密機器の汚染防止のため、高性能集塵システムによる粉塵管理が必要です

加工条件データの希少性

素材メーカーが提供するデータは製品設計向けであり、その条件データをもとに加工をしても必ず成功するとは限りません。複合材料を確実に求める形状に加工するためには、経験の積み重ねによる「現場 のデータベース」が欠かせません

複合材料の試験における試験片・試験治具の選び方

複合材料の材料試験において、使用する試験片の形状‧寸法‧採取方向は材料のどんな特性を評価したいかによって異なり、試験治具の種類もそれに合わせて決まります。試験規格の選択を誤ると得られたデータが設計に使えないケースもあるため、最適な試験片・試験治具の選定は極めて重要です。以下の表を参考に、目的に合った試験方法や試験片を選びましょう。


知りたい特性 試験の種類 試験⽚の形状 対応規格(例)
引張強度‧弾性率 引張試験 ダンベル型・タブ付き短冊 JIS K 7161/7162・ISO 527・ASTM D3039
曲げ強度‧曲げ弾性率 3点‧4点曲げ試験 短冊形(長方形) JIS K 7171・ISO 178・ASTM D7264
層間せん断強さ 層間せん断試験(ILSS) 厚め短冊形(高アスペクト比) JIS K 7078・ASTM D2344
圧縮強度‧弾性率 圧縮試験 タブ付き短冊 JIS K 7181・ASTM D3410
衝撃靱性‧エネルギー吸収 シャルピー/アイゾット衝撃試験 ノッチ付き短冊 JIS K 7111・ISO 179
層間破壊靭性 DCB試験‧ENF試験 薄板‧長尺スパン形状 ASTM D5528・ISO 15024
締結部の強度 ピン孔引張‧孔圧縮試験 穴あき短冊 ASTM D5961

試験規格‧試験片寸法がわからない場合、まずはご相談ください。素材‧試験目的‧設備条件をもとに当社の技術スタッフが最適な規格‧形状をご提案します。

複合材料の試験片製作依頼で押さえておくべきこと

加工難度が高いからこそ、複合材料の試験片製作を依頼する際の業者選定は非常に重要です。業者選びで失敗しないために確認しておきたい6つのポイントを紹介します。

複合材料の加工実績があるか

複合材料の加工は、通常の金属加工とは異なる技術が必要です。CFRP‧GFRP等の加工実績件数と取り扱い素材の種類を事前に確認しましょう。実績のない業者へ依頼した場合、試験で十分な精度が得られないリスクがあります。

試験片と試験治具をセットで対応できるか

試験片と治具を別々の業者に依頼すると、嵌め合わせや寸法の不整合が生じることがあります。1社で設計‧製作まで担える体制があれば、精度と納期の両面で安心です。

素材選定の段階から相談できるか

「この試験にどの積層構成のCFRPが適切か」といった、試験の検討や素材選定の段階から相談できる業者は限られます。素材メーカーや研究機関との連携実績を持つ業者であれば、試験設計全体をサポートしてもらえるので事前に確認しておきましょう。

JIS‧ISO‧ASTM規格に対応しているか

論文発表‧認証取得‧顧客提出を目的とした試験では規格準拠が必須です。どの規格に対応しているかを確認するだけでなく、規格外の特注形状への対応実績も確認しましょう。

寸法精度の管理体制と検査記録があるか

複合材料の試験片は、わずかな寸法誤差が試験結果のばらつきに直結します。三次元測定機等による寸法検査と、検査成績書の発行体制の有無を確認することが大切です。

粉塵対策‧環境管理が整っているか

炭素繊維の微細粉塵は精密機器の故障原因にもなります。集塵‧隔離された専用加工エリアで作業する体制がある会社に依頼すれば、粉塵の混入リスクを低減できます。

複合材料の試験片・試験治具製作ならムソー工業にお任せください

上記6つのポイントすべてに、ムソー工業はお応えできます。2000年代初頭から積み重ねてきた複合材加工の経験と、試験片‧試験治具を一貫製作できる体制で、貴社の研究開発を確実に前進させるサポートをいたします。試験に必要な試験片・試験治具の設計や製造を行うだけでなく、素材選定や試験方法もご提案できますので、ぜひご相談ください。

ムソー工業では、これまでに大手メーカーや有名大学、公的機関などとの取引実績が多数ございます。実績一覧は会社案内からご確認いただけます。