難しすぎる切り出し EPISODE 1
「失敗できない切り出し」
失敗できない切り出し
ムソー工業では、特殊な形状の材料から試験片を切り出す案件をご相談いただくことが度々あります。
劣化した金属の強度試験のため、長期間実際に使用されていた柱やパイプ、自動車などから試験片を切り出す必要がありますが、複雑な形状の材料から試験片を製作するには経験と技術が必要です。
複雑な形状の材料からの試験片切出しでは、作業手順の整理や確認といった段取りが特に重要となります。
ご相談いただく材料の形状はひとつとして同じものはありません。
毎回、その形状に合う、最適な試験片切出しの作業手順を熟考し、念入りに段取りを整えます。
限られた大切な材料から、最も効率良く試験片の切り出しを行うため綿密な下準備を行い、段取りを重要とすることは、創業から70年間に培われた経験に基づく知恵であり、この経験と知恵が、難しい試験片の製作・加工を行うムソー工業の強みでもあります。
複雑形状からの切り出し
複雑な形状の材料から試験片を制作する際、材料の固定には工夫が必要となります。
一般的な試験片製作の場合、角材などの整った形状の材料から、試験片の削り出し・切り出しを行います。
きちんと固定できずに加工した場合、材料が振動し負荷がかかるため、状況によっては材料を破損してしまうこともあります。
また、事故につながる恐れもあるため、材料をしっかりと固定することは、品質の確保とともに安全面からも、とても重要となります。
ムソー工業では、必要に応じて、材料を安定させるため、複雑な形状にぴったりと合った治具を製作することも少なくありません。
貴重な試験用の材料から、最も確実に、そして安全に試験片製作・加工を行えるよう、様々な工夫を行っております。
車のフレームからの切り出し
複雑形状の切り出しの中でも、長年使われた車のフレームからの切り出しは特に工夫が必要となります。
大きな材料を切断するときはワイヤーカッターを使うのが一般的です。
古い車のフレームは金属で構成されているため、ワイヤーカッターで問題なく切断できます。
ですが、ワイヤーカッターは電気が通らない材料を切ることができません。
一時期を境にして、通電しない素材が車のフレームに使用されるようになってきました。
この場合はワイヤーカッターを使うことができなくなりますが、
ムソー工業では、経験の豊富な職人が、コンターマシン(電動ノコギリ)を駆使し難易度の高い切断に対応します。
近年の車には、安全性や耐久性の考慮された薄く硬く反発力のある素材が採用されています。
このような材料から試験片を製作することは容易ではありません。
しかし、そのような材料から作られた試験片は、間違いなく「安心・安全」な暮らしを守るものづくりに貢献することになります。
ムソー工業では、創業から70年、材料試験の製作を行ってまいりました。
その中で得た様々な技術と知恵で、一見困難とも思える試験片の製作に挑戦し続けております。
特殊な材料による試験片の製作をご検討の場合は、ぜひご相談ください。
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